大家好(^^)
馬上就是盆蘭節。从後天開始放暑暇的大概很多吧(*^_^*)
前回のブログ「秘書日記」では、「永住」と「帰化」は単純に比較できるのか、違いを意識しないまま、安易に決めてしまってよいのか、お話しました。
今回は、一見簡単そうに見える「帰化」は、本当に「永住」より効率的で、簡単な手続なのか、さらに深掘したいと思います。
永住をご希望される相談者様の中には、
永住ビザが無理なら
帰化申請(
国籍取得)に切り替えたいと仰る方が少なくありません。
これは、ご相談者様の多くが、共通して、(とくに最近の)
永住ビザはハードルが高いけれど、
帰化申請(
国籍取得)なら、比較的簡単に許可される、と思われていることが原因です。
佐藤先生「ご相談者様が、そう考えるのには、帰化の許可率が関係していると思うよ」と仰います。
と言うのは、法務省が公表している統計資料から帰化の許可率を計算することができるのですが、その結果が驚くような数字になるのです。
直近の許可率を見てみると、令和4年(1月〜12月)は約78%、令和3年(同)は約85%。令和2年(同)は、なんと約104%なのです。
許可率が100%を越えているなんて、一体どういうことなのでしょうか・・・ (◎o◎)/
この統計資料によると、毎年、およそ1万人前後の帰化申請者数があって、大体1年間で8千人くらいの方が
帰化許可されていることが分かります。
佐藤先生「でもね、これは統計上の数字なんだよ」と。
実際には、
帰化許可を目指して、手続を開始されている方は、もっともっとたくさんいらっしゃるのです。
ここで、法務省が公表している申請者数と言うのは、帰化条件に該当し、申請書類もすべて整って提出された案件のみに限るのです。
入管当局での在留資格手続とは異なり、何らかの問題があるような案件では、
帰化申請の場合は、そもそも申請自体が受理されないのです。
ですから、本来は、完璧な申請しか受理されない訳ですから、当然、許可率は100%か、限りなくそれに近付かなければおかしいのです。
それなのに、令和4年では80%を割っているのです。帰化の許可率というのは、むしろ低いというか、少なくとも決して高い数字ではないのです。
どうにか、申請受理までたどり着くことができた1万人前後の背後には、毎年毎年、もっともっとたくさんの申請希望者がいるのです。受理さえ叶わず、統計上の数字にすらカウントされない多くの方々がいます。
法務省が公表している統計には、このようなカラクリがあることを知るのが大切です。それを知らないまま、表面上の「許可率」ばかりが、SNS等を通じて拡散されてしまいます。
そして、それを鵜呑みにして、「帰化」は「永住」より簡単だと勘違いし、安易に「永住」から「帰化」へ切り替えてしまうのはとても危険だと思います。
やはり、人生の大きな大きな決断ですから、安易な情報に流されることが無いように、どうか慎重にご判断してください。
明天、後天都有顧客来事務所。佐藤先生、加油!!!
<お知らせ>
このブログ「秘書日記」は、毎週水曜日に、いつもUPできるように心掛けているのですが、来週と再来週は、担当アシスタントが夏休みをいただきましたので、二週連続でお休みします。
posted by ビザ・バンク at 18:03|
行政書士秘書の日記